一般歯科

いつまでも自分の歯で
噛める生活を

「虫歯治療」「歯周病治療」「入れ歯治療」どの治療においても、成人病や認知症などの病気予防と改善につながる「噛める歯」を重視して治療をしております。そして治療が終わってからも、その状態を保つために定期メンテナンスを推奨しております。
検診により初期の虫歯を発見したり、日々蓄積される歯石を除去したりすることで、歯を失ってしまうことの予防につながります。もしご不明な点が御座いましたら、患者様からの質問やそれに対する説明を丁寧にお答えすることを大切にしておりますので、遠慮なさらずご質問ください。
また無痛治療を求め、患者様とのご相談の上、必要に応じて表面麻酔などを使うなど、ニーズに合わせた治療をご提案いたしますので、歯科に対して恐怖をお持ちの方も一度ご相談ください。

虫歯治療

虫歯は、お口の中に存在する細菌が原因で発生します。歯磨きが不十分で磨き残しがあると、プラーク(歯垢)と呼ばれる細菌の塊が形成されます。これらの細菌は、食べかすを栄養源として酸を生成し、徐々に歯を溶かしていきます。これが虫歯のメカニズムです。
初期の段階の、歯が少し溶けた状態(脱灰)であれば、唾液の再石灰化作用により、健康な歯質に戻る可能性があります。しかし、脱灰の進行速度が再石灰化作用を上回ると、エナメル質に穴が開いてしまいます。

当院の虫歯治療のポイント

Point 01 なるべく歯を削らない
「MI治療」を実施

MI(ミニマルインターベンション)治療は、歯を削る量を最小限に抑え、できる限り自分の歯を残すことを目的とした治療方法です。従来の虫歯治療では、虫歯の拡大を防ぐために健康な部分まで削り取り、金属の詰め物に置き換えることが多くありました。
しかし、MI治療では虫歯に冒された部分のみを削り、その形状に合わせた充填材料で治療します。結果的に歯の健康な部分を最大限に残し、長期的に歯の状態を維持することができます。

Point 02 歯の神経を
できるだけ残す治療

歯の神経(歯髄)は、歯の健康を維持するために重要な役割を果たしています。従来の治療では、深い虫歯や歯の損傷によって感染や炎症が起きた場合、根管治療によって神経を取り除かなければなりませんでした。しかし、歯の神経を抜くと栄養が行き渡らなくなり、将来的に歯がもろくなって失ってしまう可能性があります。
一方で、神経を残すことで、歯の長期的な健康維持が期待できます。当院では、歯の状態を詳細に診断し、可能な限り神経を残しながら感染や炎症を取り除き、健康な歯を残す治療をご提供しています。

Point 03 矯正的挺出で
本来抜歯になる可能性がある歯が
保存可能になることも

矯正的挺出により、本来であれば抜歯が必要になる可能性がある歯でも、保存できる場合があります。この治療法は、歯根の位置や歯周組織を改善しながら歯を徐々に引き出すことで、歯の保存を可能にする選択肢として有効です。

治療期間・回数
2ヶ月~半年・約5回
費用(税込)
55,000円

虫歯になる原因

  • 細菌

    虫歯菌が増えると、虫歯になるリスクが高くなります。予防のためには、セルフケアに加えて、歯科医院での定期的なメインテナンスを通じて、お口の中の細菌量をコントロールすることが重要です。

  • 糖質

    虫歯菌は糖を栄養源として増殖し、お口の中に酸を放出します。歯は酸に弱く、簡単に溶けてしまいます。糖質の過剰摂取には注意し、食後は必ず歯磨きをするよう心がけましょう。

  • 歯質

    歯磨きを丁寧に行っても、歯質が弱ければ虫歯のリスクが高くなります。定期的にフッ素塗布を行い、歯質を強化することで、虫歯に負けない強い歯を作ることができます。

  • 時間

    糖分に晒されている時間が長かったり、間食が多くて酸性状態が続いたりすると、虫歯のリスクが高まります。糖分の摂取後は、なるべく早めに歯磨きを行うことが大切です。また、就寝前の歯磨きを怠らないようにしましょう。

虫歯の進行と治療法

  1. C0

    初期の虫歯

    初期の小さな虫歯では、白っぽく濁って見えることがあります。

    治療法

    虫歯菌による影響が少ないため、クリーニングやフッ素塗布などを行い、できるだけ削らずに経過観察を行います。

  2. C1

    エナメル質の虫歯

    歯の表面のエナメル質が溶かされ、虫歯が徐々に進行している状態です。

    治療法

    多くの場合、虫歯を正確に削り取り、詰め物をします。状況によっては、削らずに定期的なチェックを行うこともあります。

  3. C2

    象牙質の虫歯

    エナメル質の奥の象牙質まで細菌が進行している状態です。象牙質は神経に近いため、食べ物や飲み物の温度刺激により、知覚過敏として歯がしみるようになります。

    治療法

    基本的には、虫歯を削り取り、詰め物をします。症例によっては、歯を大きく削り、被せ物を装着することもあります。

  4. C3

    神経まで侵された虫歯

    歯の神経が虫歯菌に感染し、強烈な痛みを引き起こします。歯の根や先端に膿が溜まっていることもあり、口臭の原因にもなります。

    治療法

    根管治療を行うのが基本です。細菌に感染した組織を除去・清掃・殺菌し、被せ物を装着します。

  5. C4

    歯の根まで達した虫歯

    歯の大部分が失われている状態です。根の先端に膿が溜まっていると、顎の骨や周囲の歯に悪影響を及ぼし、非常に危険です。

    治療法

    多くの場合、抜歯を検討します。抜歯後は、部分入れ歯やブリッジ、インプラントなどの治療をご提案します。

歯周病治療

歯周病は、歯垢(プラーク)に潜む歯周病菌が原因で発症する、歯ぐきの炎症性疾患です。放置すると、歯を支える歯槽骨が徐々に溶かされ、最終的には歯を失う原因となる可能性があります。
実際、歯を失う原因として最も多いのが歯周病だと言われています。
初期の歯周病では、自覚症状がほとんどないのが特徴です。重症化すると治療も困難になるため、自覚症状がない段階でも定期的な歯科検診を受けることが大切です。

当院の歯周病治療のポイント

Point 01 ただ治すだけでなく
メインテナンスにまで繋げる治療

当院の歯周病治療は、悪くなっているところを治すだけでは終わりません。治療後のメインテナンスにも力を入れています。
歯周病は再発しやすい病気です。実際にセルフケアやプロフェッショナルケアを怠り、元の悪い状態に戻ってしまう患者様を大勢見てきました。そのため定期的なチェックとケアが欠かせません。メインテナンスでは、口腔内の状態を確認し、PMTCなどのクリーニングを行います。
当院では治療後のメインテナンスや生活指導までしっかり患者様に寄り添ってまいります。

歯周病の原因

歯周病の主な原因は、歯垢(プラーク)です。これは食べカスではなく細菌の集合体で、歯と歯肉の境目に付着しやすく、放置すると歯周病を引き起こします。
プラークは、唾液中のタンパク質が歯の表面に吸着することから始まり、細菌が増殖して形成されます。初期のプラークは歯ブラシで除去可能ですが、放置すると硬化し、歯石に変わります。歯石は歯ブラシでは取れず、新たなプラークの付着を促進し、歯周病を悪化させます。
予防には、毎日の丁寧な歯磨きと、歯間ブラシやフロスの使用が欠かせません。とくに就寝前のケアが重要です。定期的な歯科検診で歯石を除去し、早期発見・治療を心がけましょう。

歯周病の進行

  1. 歯肉炎

    細菌の毒素により歯ぐきに炎症が生じ、赤く腫れた状態です。痛みなどの自覚症状はほとんどありません。この段階でのクリーニングやメインテナンスを怠ると、症状がさらに悪化してしまいます。

  2. 軽度歯周炎

    歯ぐきに軽度の炎症が生じ、歯磨き時に歯ぐきから出血することがあります。歯と歯ぐきの間には歯周ポケットが形成され、歯垢や歯石が付着しやすくなります。

  3. 中等度歯周炎

    歯周病菌により歯槽骨が溶かされ始めています。歯周ポケットも深くなり、汚れが溜まりやすい状態です。口臭が気になったり、歯がグラつく感覚を覚えたりすることが増えてきます。

  4. 重度歯周炎

    歯槽骨の半分以上が破壊され、歯を支えることが難しくなっています。歯を指で押すとグラつきがはっきりとわかり、歯ぐきから膿が出ることもあります。歯が抜け落ちるリスクが高いため、迅速な歯科治療が必要です。

歯周病の治療

歯周基本治療

歯周病は進行すると歯を失う原因にもなります。しかし、初期段階では、自覚症状に乏しいのが厄介な点です。そのため予防・治療においては定期的な歯科検診を受けて、早期発見・早期治療を心がけるようにしましょう。
歯周病の初期段階であれば、歯周基本治療が有効です。これは、歯科医院で行う専門的な歯のクリーニングと、自宅での丁寧な歯磨きを組み合わせた治療法です。歯科衛生士が患者様の歯を隅々まできれいにし、正しいブラッシングの方法をわかりやすくご説明いたします。
普段の歯磨きを丁寧に行うことが、プラークや歯石の蓄積を防ぐ鍵となります。

歯周外科治療

歯周病が進行すると、歯と歯肉の間にある「歯周ポケット」が深くなり、そこに歯垢や歯石が蓄積していきます。
深い部分まで感染が及んだ場合、通常のスケーリングやルートプレーニングだけでは、汚れを十分に取り除けません。そんなときに行われるのが「フラップ手術」です。フラップ手術では、歯肉を丁寧に切開して歯根を直接確認し、隅々まで徹底的に清掃します。これにより、深部に付着した歯石や細菌を確実に除去できます。
手術と聞くと不安を感じるかもしれませんが、麻酔を使用するため痛みはほとんどありません。ご安心ください。

歯周組織再生治療

歯周病が進行すると、歯を支える骨や組織が損なわれて、歯がぐらついたり、最終的には歯を失ったりするリスクも高まります。そうした状況を改善するのが「歯周組織再生療法」です。
失われた歯周組織を再生する部分に、「エムドゲイン」や「リグロス」といった薬剤を適応し、骨や歯周組織の回復を目指します。また、骨の形成を補助する骨補填材も併用し、より効果的な治療を行っています。
ただし、再生療法はすべての方に適応できるわけではありません。お口の中の状態や全身の健康状態、骨の欠損の種類によって、適切な治療法は異なります。詳しい診断が必要となりますので、まずはお気軽にご相談いただければ幸いです。
なお、「リグロス」を使用した治療は保険適用が可能です。費用面でも安心して治療を受けていただけます。

治療期間・回数
3ヶ月~1年・5回
費用(税込)
1歯あたり55,000円~110,000円
  • Merit
    • 歯周ポケットが浅くなり、歯周病の進行抑制、歯の寿命延長につながる。
    • 歯周病に起因する合併症(糖尿病、心臓病など)のリスクを低くできる。
  • Demerit
    • エムドゲインを使用する場合は自費診療のため、保険の治療に比べると費用がかかる。
    • 口腔内の状態や全身の健康状態によっては、治療法が適していない場合もある。
    • 治療の結果は個々の状況によって異なり、一律の効果を保証することは難しい。
    • 歯周組織の回復には、ある程度の期間が必要となる。

小児歯科

お子様にとって、初めての歯科治療をどの歯科医院で受けられるかはとても重要な問題です。その理由として幼少期に受けた歯科治療の恐怖心が大きく影響し、大人になっても恐怖心が強く残ってしまい、歯科治療を拒んでしまう方も中にはみえます。したがって幼児期の歯科治療はまずは恐怖心を持たせないことからが大切です。
当院ではキッズルームで思いっきり楽しんでいただき、好きなアニメを見ながら治療を行うことができます。「歯医者さんは怖くない」お子様にそう実感してもらうところからゆっくりと始めましょう。
尚、お子様に対しても定期的な検診とフッ素塗布をお勧めしております。

当院の小児歯科のポイント

Point 01 歯医者に行くのが
楽しみになる
キッズルームをご用意

小さなお子様が歯科医院に苦手意識を持つことのないよう、当院ではキッズルームを設けて「歯医者さんは楽しいところ」と感じていただけるようにしています。
キッズルームはおもちゃの電車が走るにぎやかな空間となっています。

Point 02 安心して
預けていただけるよう
保育士を配置

当院には保育士が在籍しておりますので、「治療は受けたいけれど、子どもを預けるのはちょっと不安がある」という親御様もどうぞご安心ください。
治療を受けられている間、責任をもってお子様をお預かりいたします。

Point 03 治療中も退屈なんてしない!
チェアでアニメが見られます

なかなかじっと座っていられないのはお子様としては自然なことです。そこで当院では、お子様が治療を受けられる間にチェアに備え付けのモニターでアニメを見ていただけるようにしています。アニメは5種類の中からお好きなものを選んでいただけます。

乳歯が虫歯になりやすい理由

乳歯のエナメル質は、永久歯の半分ほどの厚みしかありません。象牙質も同様に薄めです。このような繊細な構造のため、虫歯になるリスクが高まります。特に前歯部分は薄く、虫歯菌による酸の影響を受けやすい状態です。
虫歯の進行速度にも注意しなければなりません。乳歯の場合、発見から2〜3ヶ月で神経に達することもあります。神経まで虫歯が進行すると、お子様が痛みを訴えたり、食事の際に困難を感じたりします。
治療が遅れると、歯髄感染から膿がたまり、頬が腫れるケースもあります。このような状態においては、残念ながら抜歯を検討せざるを得ません。乳歯を早期に失うと、永久歯の生える位置や向きに影響を及ぼす可能性があります。

お子様のための虫歯予防

  • 歯磨き指導

    当院では、お子様の成長段階に合わせた正しい歯磨き指導を行っています。歯と歯の間や奥歯など、磨き残しが多い部位をお伝えし、適切に歯を磨けるようにわかりやすくアドバイスいたします。また、保護者の方による仕上げ磨きの方法もレクチャーいたします。お子様の歯の健やかな成長を、一緒にサポートしていきましょう。

  • クリーニング

    歯ブラシだけでは、歯と歯の間や歯肉との境目、奥歯の溝などの汚れを完全に取り除くことが困難です。とくに、お子様は歯磨きの技術が未熟なため、プラークが残りやすい傾向にあります。歯科医院で行うクリーニングは、専用の器具を用いて、歯磨きでは落としきれない歯垢を確実に除去します。定期的なクリーニングを受けていただければ、お子様の口腔内をより清潔に保ち、虫歯のリスクを軽減することが可能です。

  • フッ素塗布

    乳歯の歯質は永久歯に比べて未発達です。そのため虫歯になりやすく進行も早い傾向にあります。フッ素には歯質を強化する成分が含まれており、定期的に塗布すれば、効果的な虫歯予防が可能です。

  • シーラント

    シーラントは、歯科用プラスチックを歯の表面に流し込み、溝を埋める処置です。食べかすや細菌が入り込みにくくなるため、歯質の弱い乳歯や永久歯(特に6歳臼歯)を保護する効果があります。虫歯予防に非常に有効な方法です。

入れ歯治療

良い入れ歯でしっかりと噛める環境を整えることは、食事を美味しく楽しめたり、他の歯を守ったりする効果があるため、当院では保険や自費に関係なく、一人ひとりのかみ合わせを考えて、お口にフィットした入れ歯を提供することを心がけています。

入れ歯の種類

  • 部分入れ歯

    部分入れ歯は、残存している歯に金属のクラスプ(留め金)を用いて固定する方法が一般的です。保険適用の部分入れ歯は、金属部分が目立ちやすく、見た目の違和感があるのがデメリットと言えます。また、クラスプによる力が残存歯に負担をかける可能性もあります。

  • 総入れ歯

    総入れ歯は歯肉や粘膜の吸着力で固定するため、残存歯への負担はありません。ただし、安定性を確保するために噛み合わせの調整を含めた高度な製作技術が欠かせません。

入れ歯の素材

レジン床(保険適用の入れ歯)

歯肉に触れる部分がプラスチック(レジン)で作られた保険診療の入れ歯です。
ある程度の厚みが必要なため装着時の違和感や熱伝導の悪さがあります。
一方で幅広い症例に対応していて、リーズナブルで壊れた際の修理も容易です。

金属床義歯

歯ぐきなどの粘膜に触れる床部分が金属で作られた入れ歯です。レジンに比べて強度があり、長期間の使用でも壊れにくく、食べ物や飲み物の温度が伝わりやすいのが特徴です。

治療期間・回数
1ヶ月前後・5回(セット後の調整除く)
費用(税込)
220,000円~330,000円
  • Merit
    • 保険診療のプラスチック(レジン)より頑丈で、薄く加工できる。
    • 金属を土台に使うため、頑丈な義歯を作製でき、しっかり噛める。
    • 金属から熱が伝わり、患者様が味覚を感じやすくなることで、より食事を楽しめるようになる。
  • Demerit
    • 自費診療になるため、保険診療に比べ費用がかかる。
    • 金属アレルギーをお持ちの患者様は使用できない可能性がある。
    • 素材に重みがあるため、金属床を装着した際に違和感を覚える場合がある。

ノンクラスプデンチャー

バネ部分が金属ではなく、歯ぐきの色に近い歯科用の樹脂で作られた入れ歯で、バネが目立たず装着しても見た目が自然です。また、金属を一切使用しないため、金属アレルギーの患者様でも安心して使用できます。

治療期間・回数
2週間~1ヶ月・2~5回
費用(税込)
110,000円~220,000円 金属併用で+55,000円
  • Merit
    • 金属のバネがなくなるので見た目が気になりにくくなる。
  • Demerit
    • 保険が適用できないため自費診療となる。
    • バネの調整が難しく、ゆるくなった場合にはお預かりして技工所で修理する必要がある。
    • ピンクの色の種類が限られており、ご自身の歯肉の色と合いにくいこともある。
    • ピンクのバネにより支台の歯が短く見えるようになることもある。